10月21日 「浦和レッズの選手として戦うレベルにないのかなと」

どうもです

FC東京戦3日前のきょう、少し肌寒さすら感じる大原での練習は、午前10時からスタート

ウォームアップ後はいつものようにハーフコートでのゲーム形式を行い、いつものように連携を高め、いつものようにラストゴールが決まって練習は終了しました

ただし、練習後は、

「おかしいなぁ、いつも素通りなんだけどなぁ。止められないんだけどなぁ。なんでだろうなぁ?」

にこやかに、優しい口調で冗談を発する鈴木選手

きのう、今シーズンをもって「浦和レッズを離れる」ことを発表しました

※テレビとの共同です

(きのう、ご自身がfacebookで発表された退団の意向について、ご自身の言葉で…)

「まぁ、16年間このクラブでやってきて、昨シーズン秋から体調の部分でなかなかトップコンディションにできないということで、今シーズンに入る前から、『今年で最後かな』という思いでやってきました。僕自身が発表させてもらったものが今お話しできる全てですし、タイミングのこととか色々あるとは思うんですけど、残りのリーグ3試合とチャンピオンシップというかクライマックスの試合、それから天皇杯があるので、まぁ、集中するためにもこのタイミングで発表させてもらったっていうことですね。チームメイトにはもう前々から伝えていましたし、このことでチームの何かが変わるということではないと思っていますし、たとえそういうことがあったとしても乗り越えるというか、まぁ、そんなことを気にせずにやって、タイトル取らなければいけないチームと思っているので、そのために自分自身も集中してますし、しっかりと残りの3試合をまずは戦いたいなと思っています」

(今のお話の中でもありましたけど、一番の今回の決断のポイントを…)

「やはり浦和レッズというチームはトップを。Jリーグでトップを争って行くチームですし、それからアジアを戦う、本当にアジアのトップを目指していかなければならないチームですので、自分がトップコンディションでできないというのはチームのためにならないと思うし、また、今自分がその浦和レッズの選手として戦うレベルにないのかなと、そういう自分のフィジカル的な問題がこの決断に至った大きな要因だと。気持ちであったり技術的にも多少ミシャになってうまくなったなとは…、凄いみんなうなずきますね!・・・とは思いますけど、まぁ、またね、日本のトップリーグでやるというのは全ての要素が揃った上で戦える場所だと思っているので、まぁ、そこはしっかりと自分自身、自分の体の状態を受け入れるっていうのは、大切なことだと思います」

(発表されてみて、今のお気持ちはいかがですか?)

「うぅーん、まぁ、特にね、自分の中ではほぼ決めていたことだったので、まぁ、これだけ反響があるというのはとてもありがたいことですし、また、このクラブに対しての強い愛というか、そういったものを感じますし、ただ、これでここで発表して終わりではないので、より一層残り試合、僕の1日1日のレッズを過ごす時間ではなく、残り3試合というものに集中すること、それからタイトル取るという目標に向かってチームが戦わなければいけないのを強く感じていますけど」

(16年間という長い年月、このクラブにいらっしゃいました。パッと浮かんでくる、記憶に残ることとかそういうものは…)

「僕が考えているのはとにかく今シーズンタイトル取りたいという、ただそれだけなんで、終わってからそういったものは何かを、何か1番を感じると思いますし、できればその素晴らしい16年間の中でこの選手としての最後の浦和レッズでのシーズンというものを強く自分の中に刻み込めばいいのかなという風には思っているので、まずは残りの試合を本当に良い形で戦いたいなって思っています」

(きょうの段階で、応援してきてくれているサポーターの皆さんにどうにか伝えたいことがあったら…)

「いやぁ、まぁ、まだ終わっていないので、きょうの段階で言うとすればしっかりとコンディションを上げて、自分自身もチームの役に立るように頑張りますし、まずは残りのリーグ3試合っていうのを選手スタッフで、サポーターのみんな、力を合わせて戦っていきましょう、それだけです」

晴れやかな表情、屈託のない笑顔を見れば見るほど、寂しさとそれ以外のやるせない感情が込み上げてきた次第です

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山道強化本部長にもお話を聞きました

(※第一声)
「鈴木選手が先ほど皆様にお話ししたと思いますけど、彼とは昨年末、皆さんもご存知の通り、コンディション的にいくつか問題があり、その中での経緯も踏まえて『今年もがんばろうや』と言う形で契約した状況です。その中で彼がきのうのコメントにも出していた通り、私たちまたは監督とコンディションを含め、自分のプレーが…代表選手の経歴を持っている選手ですから、自分のプレーが何かこのレベルで活かし切れないということを、悩んだり打ち明けたり相談したりってことはありました。そういう中で彼の方からきのうのコメントのように『新しいチャレンジをしてみたい』という話がございまして、いろいろタイミング的なものもあったのかもしれませんけども、やはり彼に対して、彼の気持ちを尊重することが、私の彼への16年間に対する敬意だと思ったので、監督とも相談して、彼のきのうの行動を当然容認しましたし、彼に対しての『ありがとう』ということと同時に彼に対するエールだと考えてそうしました。経緯的には彼が言っているように、彼自身があれだけの選手でも悩んでミシャとも相談したり、私と相談したり、色んなことで自分のプレーに関したり、今後に関したり、すごくお互いに誠実に話しあいをして、結果的には彼がそういうふうな形で自分の言葉で皆さんに伝えることが彼の誠意だということを訴えていたので、『わかった』というふうな話をしました」

――多くのものをもたらしてくれた存在がまた、来シーズンいなくなる。チームにとっても痛手であるかと思いますが…

「そうですね。それぞれのベテラン選手の役割っていうのは当然あると思います。それがプレーに関して、精神的に関して、規律に関して、いろいろあると思いますけど、そういう面では大きな支柱を失うことになるかもしれませんけれども、逆に言えばそれを我々は補っていかなくちゃいけない。彼が書いてくれたとおり、我々は大きなクラブと思われても、困難に立ち向かってそれを打ち破っていかなくちゃいけないクラブですから、逆に彼のそういう言葉を胸に刻んで、しっかり継続して安定化させないといけないと逆に肝に銘じる気持ちです」

――鈴木選手はこのチームへの強い想いを語っていましたが、どう感じますか?

「僕自身は、浦和レッズは真心あるクラブだと思います。それで強くて真心あるクラブだから勝ちにいけるんです。で、だからこそレッズファミリーは大事だと言っています。その中で彼がそういう言葉を発していたとすれば非常に感謝したいし、ありがたい、それだけです」

――クラブの立ち位置としてのお話を先ほどから伝えていただいていますが、山道さんご自身にとっても強化部の立場として、これまで一緒にのぼりつめていく課程に啓太選手と共に歩んできたという見方も出来ます。思い入れの強さというのは?

「そうですね、18歳の頃入ってきて、まだレッズランドが…、ちょっと脱線しちゃうけど…、東京農業大学のグラウンド特に、長谷部と啓太はまだサテライトだったんで、あそこで走っている姿を今でも思い出しますけど、その選手が代表選手になったり、16年やってくれたり、長谷部もああやって日本代表のキャプテンになったりするのを思うと非常に感慨深いし、人ってこう…何を持って力を発揮してくるのかっていうのが勉強になるっていうか、どうするとああなってくるのかなって、元々そういった状況で頑張っていた人達が何でああいう風になったのかってのいうのが…凄く思い入れはありますね。そういった面ではね。《あっ、ああなっていた子が18歳で、三十何歳にもなってこういう風に立派に話をして、自分の歩む道も自分で絵をかいて、選手達も代表選手になって、日本サッカーを引っ張っていった》という流れを感じます」

――クラブとしても山道さんとしても、一つの仕事の証というか、選手がそれを作ってくれてるというところでもあるのかなと

「そうですね、やっぱり良い選手が入って、良い結果、良いサッカー人生を歩んで、そしてまたクラブで仕事をしてくれるというのはやっぱり当然、正しいスパイラルっていうか、そういう方法は良いことだと思います。それだけじゃいけないと思っていますけど、それも一つのクラブを繁栄させるか、安定させる一つの選択肢じゃないかなと思います」

――またそういった存在を作っていくことも当然の使命として

「当然、人作りっていうのは大きなテーマなので、育成年代からトップに立ったって公人として生きてかなくちゃ行けない部分がある中で、やっぱり人作りはすごく重要なキーワードだと思うんですよね、スポーツにとっても、我々にとってもそうですけど。そういう面では本当に凄く成長してくれた選手だなって感謝しています」

◇◆槙野選手◇◆

――どんな形で伝えられて、最終的な結論を聞いたときにはどんな気持ちになりましたか?

「うーん、奥さんも心配していましたし、皆さんも知っての通り、心臓の部分があまりよくないことは命に関わることだと思いますし、ただ、サッカーに対する情熱っていうのは、毎日の練習もそうですし、チームが勝った負けた時の喜びも自分が出ていたときと同じようなテンションで僕たちに接してくれていますし、きのうも練習終わりに選手みんなに『メディアに出る前に自分の口から言いたい』と伝えてくれたくらい律儀な方でもありますし、そういう意味ではチーム一丸となって大事な時期なので、啓太さんのために優勝したいっていうのがみんなの方向性として定まっている。これをまた力に変えればいいかなと思っています」

――浦和レッズ感じさせてくれる存在だったのでは?そしてプライベートでの振る舞いなどにおいても良いお手本として…

「そうですね。はい。サッカー選手としてもそうですし、グラウンドから離れたところでの行動だったりとか考え方とかが非常に勉強になる方だと思いますし、いろんな後輩、年下の選手が、鈴木啓太という男を見て育ってるぞっていうのは思っていますし、『サッカーを続けるかわからない』ってことを本人も言っていましたけど、また違うステージもそうですし、いろんな方面で活躍されると思いますし、最後の最後まで一緒に出来ればなって思います」

――学生の頃からレッズがどんどん強くなってという課程を見て、浦和レッズには必ず“鈴木啓太”って存在がいたと思います。想像つかないのでは?鈴木選手のいないレッズを

「そうですね、まさか本人もこの年になって後輩から頭を叩かれたり、いじられるような存在になるとは思っていなかったってことも言っていましたしね。それだけ、ベテランの選手だけど下の選手とも和気あいあいと触れあえるような人間性というかキャラクターの持ち主なので、チームにとっては非常にマイナスな部分が大きいかなって思います。でも、本人がたくさん悩んで、家族とも相談した結果というのを聞いていますし、最後の最後まで良い結果出せればなって思っています。キャンプもそうですし、トレーニングの中でもいつも1番先頭走ってね、若手を鼓舞している姿はキャンプではずっと見ていますし、ホント背中で引っ張る存在だと思います」

詳細は、今夜7時(再放送は23時)からの「You’re The REDS」でお届けします

また、今宵は木原梢さんの番組担当100回目(※推定)を記念し、レッズレディースOG・矢野喬子さんをお迎えします

さらには!もあるかもしれません

では

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